本ページ記載の情報は2019年(令和元年)10月までの情報です。思い出の記録として、当面継続して掲載することにしました。
首里城公園はこんなところ
那覇市を一望
首里城公園 は、首里城や、その周辺の守礼門、円鑑池、龍潭、円覚寺などを含む、「琉球の歴史と文化」を味わうことのできる公園です。一般的に。”城” は高台に建てられることが多いですが、首里城も同様に 那覇市の小高い丘 に立地しています。
歴史に翻弄された首里城
首里城(しゅりじょう、スイグスク)は、元々は 14世紀末(1300年代末)に中山王国(ちゅうざんおうこく)の城として建てられたと言われています。
尚巴志(王在位 1422年~1439年)が三山(さんざん。北山・中山・南山。現在の沖縄北部・中部・南部)を統一して琉球王朝を立てると(1429年)、首里城を王家の居城として使うようになりました。
その後、王位争いによる破壊や火災、沖縄戦の空襲により全焼するなど、四度の建物損壊・消滅を経たのち、米国占領下では跡地に琉球大学が建設されるなど、様々な出来事がこの場所で起きました。
しかし、沖縄の本土復帰後に同大学が西原町へ移転されたことに伴い、1980年より本格的な復元作業が行われ、1992年に旧来の遺構を埋め戻す形で “元の姿” によみがえりました。現在の首里城の建築は、三度目の火災の後に再建された姿(1715年~1945年)を基に復元されたものです。
世界文化遺産に登録
2000年には「琉球王国のグスク及び関連遺産群」として首里城跡(しゅりじょうあと)が 世界遺産(文化遺産)に登録されました(日本で11番目の世界遺産登録)。
度重なる火災、琉球処分(日本への強制併合)後の払い下げ(学校などとして使用)、沖縄の壮絶な地上戦(太平洋戦争)、アメリカ占領下の跡地への大学建設(琉球大学)など、決して平坦ではない道のりを経て、現在の首里城の復元に至りました。この首里城公園は、確かに建物は新しいのですが、建物の背後にある歴史をを感じさせてくれる “奥の深い” スポットであるといえますね。
14世紀末の “当初の建物” がどんな姿をしていたのかは、誰も窺い知ることはできませんが、現在の首里城は「230年間存続していた建物を復元」したものですから、琉球王国の息遣いを感じられる姿になっていることは間違いありません。
首里城公園、ココをチェック!
1.同公園は、那覇空港から車(一般道)で約 30分で到着出来るアクセス至便な観光スポットですので、”ホテルのチェックイン前” や “旅行の最終日” など、ちょっとした時間を活用して観光することができます。
2.やはり何といっても「琉球王国の歴史や文化を体感できる」のは最大の魅力ですね。栄華を極めた琉球王朝に思いを馳せるなど、時空を超えた「タイムトリップ」を楽しむこともできます。
3.首里城公園が小高い丘に位置しているため、那覇市内&那覇港の景色も楽しむことができます。市内を一望できる数少ないスポットのひとつです。
4.毎日開催される御開門式(うけーじょー)や、週4日開催される琉球舞踊、その他 季節のイベントや企画展なども行わています。
このように “魅力満載” の首里城公園ですので、沖縄旅行には欠かせない「必須の観光スポット」となっています。
琉球王国の歴史をちょっとだけ解説
琉球王国は、1429年から約450年もの間、日本の南西諸島に存在した国です。当時の人口は約17万人といわれており、とても小さな国でした。
各地に有力な豪族たちが現れ、紛争した結果、1429年に尚巴志(しょうはし)が主要な豪族たちを統括しました。これが琉球王国のはじまりとされています。
琉球王国は、中国、日本、朝鮮、東南アジア諸国との外交・貿易をして栄えていきましたが、1609年に薩摩藩が琉球を征服し、首里城を占拠しました。しかしながら、琉球王国は占拠後も自分たちの文化を変えることはしませんでした。
1872年、明治政府は琉球藩を設置します。そして、1879年に首里城から当時の国王 尚泰(しょうたい)を追放しました(いわゆる琉球処分)。これで琉球王国の歴史は事実上の幕を閉じ、代わりに沖縄県が誕生しました。
ちなみに、尚泰(尚 泰王)は、琉球処分ののち、東京に強制移住させられ、華族の身分となりました。その後は侯爵、正二位などの爵位・位階が与えられ、明治34年に東京で亡くなりました(従一位)。なお、尚氏の子孫を調べてみたところ、直系&傍系の子孫が沖縄を含め日本国内に沢山いらっしゃるようでした。
首里城公園を散策してみよう!
首里城公園は、無料区域と有料区域に分けられています。有料区域は首里城の正殿の周りのみです。見学に要する時間は、無料、有料区域を合わせて約1時間30分くらいです。
無料区域
無料区域には、沖縄の象徴「守礼門」(しゅれいもん)があります。
守礼門は「二千円札」に描かれていることでも有名ですね。沖縄県以外では、このお札を見かけることはほとんどありませんが、沖縄では今も時々見かけることがあります(沖縄拠点の主要銀行ATMでは、2千円札を出金できます)。
現在の姿は、1958年(昭和33)に復元されたものです。守礼門から、国指定重要文化財であり、2000年には世界遺産へ登録された「園比屋武御嶽石門」(そのひゃんうたきいしもん)を通り高台にある首里城の正殿へ向かいます。
有料区域
券売所でチケットを購入して、「奉神門」(ほうしんもん)をくぐると、正面に首里城の中心である正殿が目の前に現れます。その「赤や金色に輝く美しい姿」は圧巻です!いかにも “琉球王国だぞ!”って雰囲気を醸し出しています。
木造3階立ての正殿は、何度も消失し再建を繰り返していて、現在の正殿は、冒頭記載のとおり1992年に復元されたものです。正殿の向かって右には、琉球時代の漆器、絵画など美術工芸品が展示されている「南殿・番所」(なんでん・ばんどころ)と、国王が執務の合間に休息した場所である「奥書院」(おくしょいん)があります。
正殿の向かって左には、2000年に開催された沖縄サミットの晩餐会に利用された「北殿」(ほくでん)があり、ここのミュージアムショップには、首里城でしか買えないオリジナル商品があります。必見ですよ。
見学所要時間は、無料・有料区域あわせておよそ1時間30分位です。
ガイド付き解説がオトク!
無料でガイドさんの解説を聞きながら首里城を見学することができます。より深く琉球王国の歴史を知ることができます。
利用開始時間は、
1回目:9:00~
2回目:10:30~
3回目:13:00~
4回目:14:00~
5回目:15:00~
6回目:17:00~
で、1日6回開催されます。
集合場所は南殿の番所入口(有料区域)です。案内時間は約50分で、各回の定員は15名です。お時間・タイミングが合う方は、是非利用してみてください。
2019年2月1日 新エリアが誕生!
1992年(平成4年)に正殿の公開を始め、次々と公開エリアを広げていましたが、2019年(平成31年)2月1日より、正殿の奥に位置する、「御内原(おうちばら)」を公開しました。
御内原とは、国王とその家族が生活をする空間で、ここは国王とその家族以外は、男子禁制の場所でした。すべて女性が仕切ったエリアであるので、まさに、沖縄版の「大奥」の世界が広がっています。
1980年から行われていた首里城の復元が、約30年もの年月をかけて、すべて完了したことになります。復元工事が大変な工事だったことが分かりますね。
すでに首里城に行かれた方でも、また新しい首里城の姿を見ることができます。
新エリアは、有料区域の範囲ですが、追加料金は発生しません。
レストラン・カフェ
お腹がすいたとき、ちょっと休憩したいときは、館内のレストランやカフェでリフレッシュするのもいいですね。
レストラン首里杜(すいむい)
とても明るい店内で、琉球料理を中心に、沖縄そばやタコライスなどもあります。
場所:首里杜館(1階)
営業時間:10:00~17:00
カフェ龍樋(りゅうひ)
那覇市街を一望できる店内で、コーヒー、アイスクリーム、トロピカルドリンクなどが楽しめます。特に、たくさん歩いた後に食べる シークヮーサーソフト(380円)は甘酸っぱくてとても美味しいですよ。
場所:首里杜館(1階)
営業時間:季節によって異なります。
アクセス
車で行く場合
那覇空港から 約40分~60分
那覇市内(国際通り 三越前) 約15分~25分
識名園から 約10分~20分
駐車場
駐車場は地下1・2階にあり、大型車最大46台(地下1階)、普通乗用車は最大116台(地下2階)の駐車が可能です。
駐車場は、満車の時が多く、いつも何台か待っています。時間帯にもよりますが、5~6台くらいの車が 入口ゲートの外で待機している程度でしたら、10~20分ほど待っていれば 駐車できます。
また、周辺にも民間の駐車所が11か所もあります。どこに駐車するかは、その日の混雑具合で決めるといいですね。
駐車料金
地下駐車場
大型車 960円
小型車 320円
ゆいレール(モノレール)
首里駅にて下車し、徒歩約15分で到着します。首里駅からは、「首里駅前バス停」より路線バスが出ていて、「首里城前バス停」にて下車します。徒歩1分。
周辺地図
入域料(入園料)
有料区間の入域料(入園料、入館料)は、以下のとおりです。
大人 : 820円
中人(高校生): 620円
小人(小・中学生): 310円
6歳未満 : 無料
入域料は、券売所でも購入できますが、首里城公園公式サイトからでも購入できます。
購入は、
最新ニュースです。
2019年2月1日から沖縄県民で70歳以上の方限定で、入館料が無料になったそうよ。入場の際は、運転免許証 または 社会保険証 の提示が必要になります。忘れないようにね。
那覇空港から レンタカー や ゆいレール でスムーズにアクセスできる交通至便な場所に位置しており、しかも沖縄の歴史や文化を気軽に観光できる、まさにベスト観光スポットのひとつといえます。是非体感してみてはいかがでしょうか。